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モデルの向こう側にあるもの



かねてから存じ上げておりました、松田光司氏の彫刻展へ。

最終日に滑り込めました。


この日は朝から台風のような豪雨だったからか

お客様のご訪問も少なかったようで


松田氏が付きっきりで、

作品や製作過程についてお話をして下さいました。

なんと贅沢な✨





今回の企画展の会場は
平成建設という会社のショールームに併設された
ギャラリーです。

一軒家を建てる!とならない限り訪れないであろうショールームに、
ちょっとドキドキ。



撮影許可を頂いたので、
いくつか掲載いたします。






思わず手を合わせたくなる神々しさ…

ライティングに自然光が相まって
神様か
天の使いにしか見えない…泣いた😭😭


いわゆる彫刻としての美しさだけではないこれって、
一体どんな感覚なんだろ?

写真では伝わらないのが非常に残念。








顔面の彫像を作成する際には
モデルさんと
とりあえず喋り倒すんだと仰っていました。

色んな表情を見る事で、
顔や筋肉のつき方や
凹凸までが分かるのだと。


松田氏の作る彫像は、生きている。

展示してある作品どれをとっても
息づかいを感じる不思議。


どれも、
とても彫像とは思えないオーラを感じました。





百音ちゃん

久しぶり。

元気?





「元気やでぇ〜🎶」

て聞こえて来そう。笑


ここまでの写真は1階ギャラリー部分。



2階が平成建設さんのショールームになっており、
そのショールームにも作品が展示してありました‼️

今回の展示のメインは2階との事です✨






こちらが玄関部分。

壁の部分が西陣織。
キャビネットは漆塗り。
格子部分は組み細工。



伝統工芸や
大工さんの技術を絶やさぬよう
ふんだんに盛り込まれています。


…こんな高級で贅沢な玄関なんて見た事あります?


そしてこんな玄関に
何の違和感もなく馴染んでしまう松田氏の作品。



ありえない…🥺✨

今まで考えた事のない新しい彫像の展示方法で
まず度肝を抜かれてしまいました。






こちら、和室。


わ、和室に彫刻、、??😳😳

と、床の間に彫刻、、、??!!😳😳😳





ひぃぃぃーーー!!!😱


親和性ありすぎやろー!!!✨


(本当にこんなリアクションしましたw)




茶道を少しかじっている私としては

お軸があるはずの床の間に
彫刻が下がっているのに超絶ビックリ。

しかも3つも!!!


しかし全く違和感ありませんね。






こんな床の間って、、初めて🥺🥺🥺






こちらは、囲炉裏のお部屋。


どっひゃーーーー‼️😳

としか言えませんでした、、(語彙力





床から、引き戸の敷居まで全てが
大工さんの技術の結晶がびっしり。


このままのお部屋を注文なさる方もいらっしゃるそう。

こんな素晴らしいお部屋見ちゃったら
作らない選択肢ないでしょ!!!?

わかる!!!




それよりも、、
これって


松田氏の彫刻のために準備された囲炉裏部屋なの、、?

それとも囲炉裏部屋のために準備された彫刻なの、、?


と、

どちらも凄まじい相乗効果で
もはや一つの作品と相成っていました。







彫刻とは
日常的に飾られるものであってほしいという願いが
松田氏の作品には込められています。


だからこそ作品は
等身大ではなく
飾れるサイズで。

いつも身近に感じられるようになさっているんですね。


松田氏が制作なさる作品から息遣いを感じるのは
その気持ちが乗っているからっていう事も
あるのでしょうか。









ここまでの作品をお作りになられる方って
モデルを使うというのはどういう事なのか…?


だって、モデル居なくても作品は作れてしまうでしょう?
(実際モデルなしの作品もいくつかありました)


それを聞いてみたかったんです。



それはきっと

私の推測によると


ただ人体の見本としてモデルを置いている訳ではなく

モデルを通した向こう側にあるもの
(それが自分の感覚だったりイマジネーションだったり)
を取り出してくるんじゃないかと



モデルは自分の作品に表現を投影するための
眼鏡のようなツールなんじゃないかなって

純粋にそう感じました。








松田氏のお話を聞きながら
作品を拝見していると


ぐぁっ!!!と渦巻くように

その感覚とても分かる!!!

しっくり来る!!!

というのがぐいぐい伝わってきました。



第六感のような
多分こういう感覚なんじゃないか
というものが


擬似体験出来たように思います。


この日初めてお会いしましたが、

松田氏の深い部分に触れる事ができたような
そんな感覚を覚えました。



帰り道は
頂いた感動を何度も反芻していました。



私は人体を表現するのが仕事ですが、

制作でも表現してみたいと

心底思った日となりました。



素晴らしい作品に出会った時には
心がぶるぶる震え
色んな感情が噴き出します。


それはまた、
モデルとしての表現の糧となり
皆さまに還元される事となるでしょう。




松田氏の作品のモデルになれる日を

心待ちにしています✨


素敵な展覧会を開催してくださり
ありがとうございました🙏🏻🙏🏻🙏🏻


yu